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眼光紙背に徹す。

トイレに日めくりカレンダーが飾ってありふと目をやるとことわざがのっていた。いつもは犬も歩けば棒に当たる的なもので気にもとめなかったが、今日は見過ごすことができなかった。もちろん子供の手前、こんなものは常識であるとは言ったが、恥ずかしながら聞いたことがなかった。しかし非常に印象深いことわざである。書を読んで、紙の裏側すなわち文面の奥にある深い意味まで見抜くことを言うようであるが、まさに皮膚科の診察の目指す境地であろう。皮膚科医は視診、すなわち皮疹を見て診断する、という特殊なトレーニングを何年も受ける。しかし裏側まで見通すというのはなかなかたどり着ける領域ではない。勘違いしてはいけないのはこれは別に透視ビーム的な名人芸で、脱いでいない靴下の中の水虫を言い当てることや、おへそを見て裏側の背中にホクロがありますねなどとピタリと当てることではない。目の前の皮疹をみて、診断はもちろん、瞬時に深く空間的、時間的な因果関係や生活環境にまで思いを巡らせ、さらに治療によって皮疹がどうなるかということまで語ることができるかどうかということであろう。簡単なことではないが少しでも近づきたい。昔、飲み会の席で、診察室にいても待合室に来た患者さんの病気が診察する前に分かる、と豪語する先輩がいたが、それは診察室のドアが昔は薄くて、患者さんと看護婦さんの会話で2,3日前から左の脇に痛いボロボロができて・・という話し声が聞こえるから何となく帯状疱疹かなと推測できただけで、先輩は超能力者ではなかったはずである。

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